東大の授業
東大の講義ってどんなものなんだろう?
高校までとはガラッと変わる、大学での講義をご紹介します!
東大生にアンケートを実施し、東大で感動した(面白かった)講義の名前とその担当教員、選んだ理由を回答してもらいました。大学での学びに関心を持ったり、具体的に想像したりしていただけたら嬉しいです。
言語系
言語文化論(長谷尚典先生)
「ただ言語を学んでいるだけではわからない、根本的なところを学ぶことができた。」
「言語のみならず、その背景にある人の思考の仕方の違いまで学べた。」
「軽快なトークで言語学のさまざまなアプローチに触れられる。」
言語応用論(加藤恒昭先生)
「言語とコンピューターの関わりをテーマに、文法の論理的な構造の扱い方や、自然言語処理の基礎にある仕組みや考え方を知ることができた。」
「これまで普通に使っていた、自動翻訳の仕組みについて知ることができた。」
イタリア語一列①(岡本太郎先生)
「イタリア語の文法を学びながら文化も紹介されるので、イタリアに行きたくなる。」
「イタリアについてかなり詳しくなれる。」
フランス語二列(増田一夫先生)
「先生の知識が凄すぎる。フランス語のスピーキング能力が伸びる。テストがほどよい難易度で楽しい。」
「授業中の雑談が面白い。」
ドイツ語初級(インテンシブ)(ククリンスキーべンス先生)
「ドイツ語を母国語として喋る先生とドイツ語の初歩を学ぶのは、中学の頃の英語学習を思い出して楽しかった。」
英語中級(平沢慎也先生)
「言語学の視点から英語を捉えられた。英語話者が文を作るときにどのように考えているのかを学べる授業だった。」
人文・社会科学
心理Ⅰ(田谷修一郎先生)
「人間って完璧じゃないなってよく思うようになった。」
「脳科学などの理系的な観点と、社会科学などの文系的な観点の両方から人間の心について学ぶことができた。日常生活に活かせる学びも多々あった。」
「目の錯覚やIQなど、日常的な面白いテーマを心理学の観点から学べる。」
国際関係論(湯川拓先生)
「国際関係を論理的に検討した。平和とは何か、民主主義とは何か、民主主義的な国であれば戦争は起こりにくいのかなど、抽象的な事象をさまざまな角度から考えることができた。」
「人間的な要素が複雑に絡んでいて、一見法則性などないように思える国際社会に、特徴を発見して研究する。」
「今まででは絶対に気づかなかった視点や、事実に触れることができ、国際社会への考え方や、今後の人生のビションなどに大きな変化を与えてくれる。」
現代国際社会論(石井梨沙子先生)
「開発コンサルタントとしての現場経験があるからこそわかる国際援助・開発援助の裏側や豆知識を聞くことができて、とても興味深く面白かった。」
「なぜ日本は多額の借金を背負っている赤字国なのに多額の援助を行うのかという疑問に対する答えがやっと見つかり、今までの自分の考え方がガラッと変わった。」
「国際協力について国、国際機関、企業などさまざまな観点から学べ、新たな知識が得られた。先生が話す雑談の内容が面白かった。」
社会Ⅰ(橋本摂子先生)
「ホロコーストを生み出したナチスの官僚制について、一人ひとりの構成員は普通の人なのに、なぜホロコーストをするまでに至ったのかなどの社会心理を学べて有意義だった。」
社会行動論(北村英哉先生)
「人の行動の背景を探るという人文科学的な関心をもちながらも、進化や遺伝・非意識過程の影響について科学的な知見を得られる。」
「アイヒマン裁判を題材に、近代文明の功罪と人間の良心の不確かさを詳しく学べる。」
歴史と文化(渡辺美季先生)
「琉球という比較的マイナーな地域の歴史や文化を学べる、ユニークな授業である。」
教育臨床心理学(前田基成先生)
「心理学を子供の発達という新たな視点から見ることができたし、何よりわかりやすかった。」
映画論(竹峰義和先生)
「技術発展の歴史や、さまざまな撮影方法とそれによる効果という観点から、映画を考察するのがとても面白かった。今までは映画を観てもただ『この映画おもしろ〜い!!』など直感的な感想を抱くばかりだったが、音響や映像にまで意識が向くようになった。」
「細田守監督をゲストに迎えた対談があった。通常回でもさまざまな視点から映画の歴史を辿れて面白かった。」
自然科学
適応行動論(大槻久先生)
「文系でも生物学を面白いと思える切り口だった。」
「生物の進化に関する話題から始まり、さまざまな生き物の適応を学び、最終的には人間の生活史戦略や適応行動まで学べる。」
認知脳科学(四本裕子先生)
「自分の脳と感覚器官の構造についてわかりやすく教えてくれる。今まで知らなかった自分の体の構造や仕組みを学ぶことができて面白い。」
「教養学部前期課程のときに医学に少しでも触れたいという希望を叶えてくれる授業だった。内容も最先端の研究を扱っていて面白かった。」
認知脳科学(石金浩史先生)
「脳がどのように視界からの情報を処理しているかを学べて、とても興味深かった。」
「視覚情報を脳がどのように処理しているのかを学べる。錯覚などを通して脳のメカニズムを体感できるので楽しい。事実だけでなく実験の手法も詳しく説明されるので、科学への入り口として素晴らしいと思った。」
人間行動基礎論(本吉勇先生)
「人間の思考や、認識の仕組み・限界についての科学的な解説が面白い。」
「人間の行動や知覚についての新たな発見があった。」
熱力学(加藤岳生先生)
「雑談や小話のストックが尽きない。」
「熱力学の法則などのごく少ない仮定から、数学を駆使して多くの関係式を導くことができるようになる。」
住環境の科学(オムニバス)
「木材の構造から用途、そして木造の巨大建築物に至るまで、木材について幅広く学べて、見方が変わる。」
「成績評価は書評や建築物調べなどのレポートで、決して専門的な内容は課されないので、文系でも安心して受講できる。」
「気候問題や森林管理の問題は、我が国でも喫緊の課題だと感じた。」
数理科学概論Ⅰ(文科生)(小林俊行先生)
「文科生向けに高校の数IIIを前提とせず、ネイピア数から始めてテイラー展開、2変数関数の微分、リーマン積分までテンポよく扱った。」
「大学数学らしい細かな定義にはこだわらないが、さまざまな概念を導入することにフォーカスが当てられていて、とても聞きやすかった。」
その他
全学体験ゼミ「医学に接する」(東大病院 小児科病棟医師の方たち)
「今までなんとなくのイメージでしか知らなかった現場を詳しく案内していただいた。また、本当に小さい未熟児の状態で生まれてきた子が、それでも動いているという事実に感動した。手をにぎにぎしてるところとか、足をちょっと動かしてるところとかがどうしようもなく可愛かった。」
「普段は触れることのできない現場の医療に触れることができる。」
「患者として病院にかかっているだけではなかなか知り得ない『病院の舞台裏』を垣間見れた。」
全学自由ゼミナール「ボーカロイド音楽論」(鮎川ぱて先生)
「好きなボカロを、さまざまな人文科学の知識を使って分析していく点が面白かった。」
初年次ゼミナール文科(福岡安都子先生)
「現行法のラディカルな部分に着目した学びを得られる。研究手法も実践的に学べた。」
初年次ゼミナール理科(山崎俊彦先生)
「プログラミング未経験の状態から、pythonでできることの幅の広さや面白さを学べた。」
ALESS(AKINDELE Tito先生)
「いつも元気いっぱいで応援してくれて、最終回では一生忘れられないギャグを披露してくれた。」
ゲームデザイン論(苗村健先生)
「実際に多人数でゲームの企画を組み立てていく体験をすることができた。」
「著名なゲームの制作に携わった人の話を聞くことができた。」